真夜中の読書会♫ 『女のいない男たち』(村上春樹著)

月1度の読書会。

 今日のお題は『女のいない男たち』(村上春樹著)。
この本の構成は短編集で、タイトルの通り、女のいない(結局いなくなった)男たちのストーリーである。男性(村上春樹氏)の視点から描いた女性たちは、正直「したたか」だと思う。だけど、女性はそうなんだろうな。そういう女性たちについて、今、ちょっとつまみ食い読みしている『プライドと偏見』のエリザベスを除いた女性たちや『リア王』に出てくるコーディリア以外の姉たちを思い浮かべてしまう。

読書会でも話したけれど、今回の作品で、一番印象に残っている作品は、『独立器官』。ある独身のプレーボーイの整形外科医がある既婚女性に本気で恋をするけど、結局フラれてしまう。この外科医はアウシュビッツ収容所の話を読んでいたという。収容所では受刑者たちは、丸裸にされ、ろくに食料も与えられず、餓死してしまう者もいた。この外科医は本気で好きになった女性に裏切られる。彼女こそ、ヒットラーのように冷酷な人間だ。最終的には、外科医を人間扱いせず、虫けらのように捨てるのだ。外科医はまるでアウシュビッツの受刑者たちのよう。結果、外科医は生きる気力を失ったのだと思う。最終的には餓死してしまう。まさに悲劇の物語である。

私は、アウシュビッツ収容所の受刑者とこの外科医の共通性に考えさせられるものがあった。誰しも丸裸にされ、全てが禁じられると、いくら身分が高くても、ただの人になってしまう。他人の身勝手な力によって、自分がこれまで年月かけて築いてきたものが一気に木っ端微塵となるは、すごく恐ろしいことだと思う。

ブックレビューを見てみたけれど、あまりこの点には触れられていなかった。でも、本当はここが重要だったりして・・・。

なかなかうまく表現できないけど、この作品は後3回ぐらい読んでみたいと思う。




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